
日本では1937年にラベンダーの栽培が始まりました。フランスから真正ラベンダーの種が輸入され、どこの土地で栽培が可能なのかを千葉などで試験栽培が行われましたが、北海道が一番生育に適していると判断されました。一般的にラベンダーは湿気を嫌い、風通しのよいところでの生育が好ましいとされるので、北海道の清涼な空気はそれに適していたのだと思います。
その後1942年に蒸留による抽出がされ、1947年には農作物として栽培が開始されました。今では、ラベンダー畑やラベンダーを用いたグッズなど観光業としても有名ですが、1970年には合成や輸入の香料に押され衰退に向かった時期があったそうです。
私も幼いころ空港のお土産にあったラベンダーポプリがあまりに強烈な匂いで、ラベンダーとはこういうものなのかと思っていました。ですが、後に広大なラベンダー畑を実際に訪れ、本物のラベンダーに魅了されたのをよく覚えています。
ラベンダーそのものの歴史は2500年以上前、香りを楽しむだけでなく、殺菌消毒や薬として使われていました。頭痛や筋肉痛、血行やリンパの促進、自律神経を整えたり、免疫など多くの研究がされてきました。こんなに数多くの効能があり、誰にでも親しみやすい香りはラベンダーならではだと思います。
はじめて先代がセラリキッドのなかに精油をブレンドしたときも、まだまだ日本にはアロマテラピーの言葉もなかった時期、芳香療法と呼ばれていました。フランスの精油会社の社長と知り合ったときに、いくつかの精油を持ち帰り、その匂いを私は「これは好き、これは嫌い」と好き勝手に言っていましたが、その中でも一番落ち着く香りだと思いました。ラベンダーを配合したセラリキッドが一番のベーシックなものとして定着したのも、やはりラベンダーの香りだからこそ。
北海道ラベンダーの香りは、海外のラベンダーと比べて複雑な香りだと個人的に思っています。柔らかな芳醇な甘さもありますが、奥には爽やかさもグリーンのさらっとした香りも感じられます。ラベンダーが育てられ、刈り取られるそのものの香り。
今回セラでは創業50年を記念して、アニバーサリーセラリキッドとして北海道ラベンダーをブレンドしました。セラにとってもまさに原点と言える香り。一緒に味わっていただきたいなと考えています。
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